屈強な男性のブログ

チャンピオン・ジャンプの感想を中心に、日々の雑記とか諸々

人食いの大鷲トリコを買った

FF15と悩んだが、評判の良いこちらを購入。

 

なんでも、ICOとワンダで有名なゲーム作家の作品らしい。

僕はどちらもプレイしたことがないけど、独特な世界観は楽しみだ。

 

ゲームジャンルすらわからないママ購入した。数時間プレイして、こいつはパズルっぽいゲームだと気がついた。

 

・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・

 

なんか面白くないなあ。

レビューを見ると、トリコの可愛さを楽しむゲームらしい。

たしかに、狭いとこにトリコが顔をつっこむトコロなんて最高に可愛いんだけど・・・・・でも可愛いだけだよなあ。

 

それにしても妙に酔う。

もともと3D酔いする体質だが、ドラクエヒーローズⅡのときは全然酔わなかったのだけれども・・・。

グラビティ・デイズより酔うとは思わなかった。

 

セーブゾーンとか、ゲームシステムとかがはっきりしていれば、酔ったら休憩できるのに、そういう説明が何も無いんだもんなあ。どこで休憩できるのかがわからない迷宮を彷徨っているかんじだ。

主人公は無限大の体力を持つけれど、こっちの酔いは限界があるんだよ。

 

 

総じて、期待はずれだ。

 

ワクワクして買ったんだけどなあ。

新連載で振り返る2016年の少年ジャンプ

 そろそろ今年を振り返ってもいい時期だ。

新連載を題材に週間少年ジャンプを振り返ってみる。

 

作品リストはWikipediaから抜粋した。

 

・ゆらぎ荘の幽奈さん ミウラタダヒロ - 2016.10 連載中 -

今年の出世頭。

古きよきお色気マンガである。

絵柄が似ているぶん、TO LOVEるよりエムゼロっぽい雰囲気だ。

幽霊(巨乳)、猫又(ロリ)、管理人(ロリババア)、酒呑童子(露出狂)、退魔忍(へっぽこ)・・・とパターン網羅していて、しかも舞台が温泉つきアパート!

ラブひな以降20年続く、古典的でディフェンシブな構成である。

少年誌に退魔忍を出したのが唯一のオフェンシブ要素といえるのかもしれない。

 

新しいアイデアが少ないので、あまり僕の好きなアプローチではないが、気がつけばすっかりジャンプに定着してしまった。

まあ、お色気マンガなんてこんなもんだろう。

固定ファンが多いのもわかるし。おっぱいは正義だし。

 

・鬼滅の刃 吾峠呼世晴 - 2016.11 連載中 -

「ビミョーだしすぐ終わるだろう」と思っていたが、人気を得たらしく、現在まで連載を繋げている。

作者の独創的なセンスは読みきりから注目していた。ただ、ちょっと青年誌寄りの内容だったので、ジャンプでヒットするとは予想していなかった。

絵柄の繊細さも青年誌に向きだし、迫力あるバトルが絶対に必要なジャンプでは連載しないと思っていた。

 

予想に反してバトルマンガで連載し、ヒットの兆しすら見せている。

意外だ。

 

和風なセンスが受けたのかのかもしれない。

それに炭治郎の「おれは長男だったから我慢できたけど、次男だったら危なかった!」みたいな台詞に顕れる、作りこまれたキャラクター造詣が人気なのかもしれない。うーん。上記にあげた台詞は好きなのだが、全体的には、正直ビミョーだ。他の新連載があの体たらくなので、しばらく連載は続くのだろうが・・・ちょっと様子見だ。あと、善逸をもっと活躍させてほしい。

BORUTO -ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS- 池本幹雄(漫画) 岸本斉史(原作・監修)小太刀右京(脚本) 2016.23 連載中

ナルトの外伝。あんまり面白くない。

 

・たくあんとバツの日常閻魔帳 井谷賢太郎 - 2016.24 2016.44

女の子が可愛くてエロいのでもうちょっと人気が出るのかと思ったけど、あっさり20週で撃沈した。

ケツとフトモモに妙に執着していて、ケツを顔面に押し付けたり、フトモモで顔面を挟んでみたり、そういう気持ち悪いこだわりが好きだった。

絵の上手い作家だが、連載の後半は息切れして雑になったのは残念だった。彼の歪んだ性癖の世界をもう少し眺めていたかった。

 

・約束のネバーランド 出水ぽすか(作画) 白井カイウ(原作) 2016.35 連載中

バイバル&脱出モノ。

作画・原作ともに新人だが、たぶん原作はベテラン作家の変名だと思う。

一定の緊張感は保ちつつ、かつ、丁寧に描いている。洗練されたエニグマを呼んでいるようだ。

毎週、状況が悪化してたり良くなったり・・・徐々に物語は進展するが、今のところスカッとするシーンは無い。

みごとに脱出を果たしたら最高のカタルシスなのだが・・・連載はそこまで持つのだろうか。

 

わりと楽しみに読んでいる作品である。ガンバッテほしい。

 

・ラブラッシュ! 山本亮平 - 2016.38 2016.50

今年の新連載、堂々1位の作品である。僕の中では。

キャラクターが愛らしく、生き生きとしていたので心地よかった。主人公も本ヒロインも誠実で嫌味無く、何よりココロちゃんがとてもかわいい。

そして展開がスピーディー。

2話目で本ヒロインに告白しちゃうくらいにスピーディー。

同時期に連載していたニセコイがウダウダやっていたせいで、このスピーディーさが痛快だった。

 

ニセコイの後釜に収まると思っていたが、速やかにジャンプから退場と相成った。

ただし、きれいにストーリーを完結させているので、打ち切りの印象は無い。

計算された構成の短期集中連載みたいだ。

 

・レッドスプライト 屋宜知宏 - 2016.39 2016.52

好きだったんだけどなあ。

少年誌の王道ってこんな感じだったんだけどなあ。

10週そこそこで打ち切られてしまった。

 

打ち切りの原因は数あれど、自分が一番引っかかったのはモノ君の扱いだ。

 

お前らモノ君を電力奴隷から開放するために、帝都から救い出したんちゃうんか。

レッドスプライトの中でモノ君を電力扱いしてどないすんねん。

電力人間の人権を踏みにじり、電力を搾取する帝国を憎んでいるんとちゃうんか。お前らが同じことしてどうするんや。

 

救い出したモノ君にコードをつなげるときに、ひとエピソードあっても良かったのかなあ・・・と思った。

それかあの痛々しいコードのデザインを変えるとか・・・

五本指を全部コードに繋いでさぁ・・・痛そうじゃん。

あんまり救われた感じがしないんだよねぇ。

 

・歪のアマルガム 石山諒 - 2016.45 連載中

三ッ首コンドルの作者のリベンジ。

主人公の相方にイケメンを配して婦女子票を狙いにきた、スタイリッシュアクションマンガだ。

絵はとても上達しているし、イケメンもカッコいいが・・・連載順を見る限り、芳しくないようだ。

敵組織が魅力的に描けるかどうかが、生き残りの鍵となるのか。

 

・青春兵器ナンバーワン 長谷川智広 - 2016.46 連載中

第一話はクソつまらない打ち切りマンガの典型だったが、だんだん面白くなってきた。

熊殺しのあたりから、徐々に。

上手く打ち切り回避して、定位置をつかめればよいのだが。

 

・デモンズプラン 岡本喜道 - 2016.51 連載中

薄味・・・。

いまのところ印象に残るキャラもシーンも無い。

打ち切り候補筆頭である。

 

・オレゴラッソ 馬上鷹将 - 2016.52 連載中

いますぐ連載を辞めるべきである。

「テコンドー選手がサッカーをする」という少年誌らしいアイデアは良い。

テコンドーは足技の達人である。サッカーとの相性は抜群だろう、キム・カッファン

 

ただ、愛が無い。

 

テコンドーにもサッカーにも愛が無い。というかスポーツそのものへの尊敬がまったく無い。馬鹿にしている。

 

そもそもこの作者、直近の読みきりはポップでキュートなSFマンガだ。

僕はそれが好きだったのに、なぜサッカーマンガで連載なのか。

お前の友達はボールではないはずだ。

SFを描けばいいのに。可愛いグレイ娘をまた見たい。

 

・まとめ

ラブラッシュ!!が好きだったのだが、打ち切られた。

2016年はそんな一年だった。

それ以外は何も無かった。

ホストコンピュータ?

仕事でさ、

ホストコンピュータとクラウドを連携する仕事に就いたわけだよ。

 

・・・わけわからんじゃん。


なんだよ「ホスト」って。

イケメンが接待する夜の店かよ。

ドンペリいれりゃーゴキゲンなんだろ?

ピンドンいれるよ。畜生が。

 

クラウドはわかるんだよ。

単にサーバの置き場所が変わっただけだし。

FF7の主人公だし。

ザックスじゃないほうのあいつだよ。

 

つっても、いくらクラウドさんが人気キャラでも、

ホストにゃ敵わんのよ。

 

クラウドとホストが喧嘩したたら、ホストが勝つんだよ。

 

ホストは金持ってるし・・・結局金持ちが勝つんだよ。

(ホストコンピュータ時代に活躍したプログラマが、プロジェクトマネージャーになって予算を取り仕切っているという意味)

 

ホストのノリに合わせるっつーのはしんどいよねー。

テンション合わないじゃん。

ケタケタうるせーんだよマジで。

COBOLの固定長主義者は全員死ねばいい。

なにがダブルバイト文字だ! 

UTF-8はマルチバイト以上もふつーに取り扱ってますよ!

バイトで計算したら桁あふれして当然だろ?

 

ホストってやつはほんとに嫌い!

 

・・・でも、クラウドはホストに負けちゃったんだよ。

予算の都合上。

 

こんなんじゃずっとホストだよ?

夜の仕事から抜け出せないよ!お天道様の下で真っ当に働くあなたが見たいよ!

(ちょっとは現代風の仕様にあわせてくれないと、いつまでたってもメンドクサイままなので、ちょっとはスッキリしてほしいという意味)

 

もういや!

(もういや!という意味)

 

やってらんない!

(開発フェーズでも十分地獄なのに、こんなの保守できないよ!という意味)

 

 

 

 

愚痴でした。

「ら抜き言葉」の研究

図書館で本を5冊借りました

 

・アナウンサーの日本語論(毎日新聞社

・揺れ動くニホン語(東京堂出版

・方言学入門(三省堂

・砂漠に風が棲んでいる(角川学芸出版

・アフリカ大陸探検史(創元社

 

日本語研究本を3冊、アフリカの本を2冊です。

日本語研究本が多いのは、僕の中で10年以上前から燻っていた、ある疑問のせいです。

 

ら抜き言葉ってそんなに悪いことなの?」って疑問です。

 

ら抜き言葉」とは可能を表す助動詞の使い方のことです。

例えば、「見ることができる」は下記「A」「B」2パターンで表現できます。

A:見れる。

B:見られる。

 

現在、『ら有り言葉』ことが正しく美しい日本語であるとされています。

よって「B:見られる」が正解とされています。

しかしココからが問題です。「見られる」派の人間が、「見れる」派の人間を糾弾する動きがあるのです。

 

「『見れる』なんて汚い言葉遣いの、正しい日本語を解さぬユトリどもや、教養の無い俗物が日本で幅を利かせてやがる。こんなことでは、この国の教養は崩壊してしまうぞ! 矯正してやる!」

ってな論調が、かつて、そこかしこに見られました。テレビでも、新聞でも。ネットでも。「正しい日本語を使いましょう」キャンペーンが張られました。

よくある「言葉狩り」の情景です。

 

しかし、だがしかし、僕は、生まれてこの方「ら抜き言葉」に違和感を持ったことが無いのです。

日本語に一家言あるから・・・ではなく、僕の性質によります。

 

僕は言葉を捉えるのが生来苦手なのです。

会話のスピードについていくのが精一杯で、「ら」が有るか無いか程度の、言葉の揺らぎに神経を尖らせる余裕はありません。

聞くのも苦手なら喋るのも苦手です。なので、この程度の「ら」の有無でイチイチ喧嘩なんかしてほしくないのです。

ちょっとしたスピーチでもSUN値削られる思いなのに、「ら抜き言葉」を使った程度でチクチク攻撃される風潮が強まれば、口を噤んで生きてゆくほか無くなるのです。

 

なので、図書館に向かい、研究者の知恵を借りたのです。

 

結論として、「ら抜き言葉」は方言です。若者言葉とか、「間違った日本語」ではありません。

 

現在の標準語は明治時代に「東京の教養のある人々」が用いる言葉をベースに策定されています。しかも、お役所が、政策的に「東京弁をベースに標準語をつくろう!」と決定したわけではなく、なしくずしてきに、なんとなく「東京弁=標準語」と定まったようです。

 

歴史的経緯は色々あるみたいですが、つまるところ「東京弁=正しい言葉=標準語」です。

なぜ東京弁を標準としたのか? 名古屋弁や山形弁じゃダメなのか? という疑問もありますが、明治時代の空気には抗えないので、しょーがないのです。

ともかく「東京弁=ら有り」が標準と定まりました。

 

しかし地方では「ら抜き」が伝統語として定着していて、「揺れ動くニホン語」の「ら抜き・ら有りの言語地図」では関東・中部・近畿地方を中心に「ら抜き言葉」が分布しています。

かなり広い範囲で「ら抜き言葉」が使われているのです。

 

僕は生粋の愛知県民であり、先述した地図によると「ら抜き言葉」を常用して生きてきた地域の人間です。こういう環境に育った僕は、「ら抜き」「ら有り」のどちらに軍配を上げるべきかはよくわかりません。

 

ただ、「『ら抜き』を喋るやつらは無教養だ!」 という風潮には反対です。

そんなこと言ったら、「ら抜き」地方で教養を積んだひとが、全員無教養になってしまうじゃないですか。「ら」の有無なんて瑣末な問題で人間を鑑定するのは、ちょっと無理があります。

 

 

 

 

 

 

 

・・・ちなみに、今回のブログの内容は考察不足です。

「ら抜き」が昔からの方言であるとすれば、若い世代に「ら抜き」が多い理由になりません。

文部科学省の調査で、

http://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/pdf/2016092101_besshi.pdf

「見れらる」を普通使いする年代を割り出しています。

「見られる」を普段使いする16歳~19歳は16.7%しかいません。しかし、70歳以上では63.2 %です。

 

ら抜き言葉」は方言? 若者言葉? 

 70歳以上の30%は「ら抜き言葉」を使っているのも興味深いです。

 

調査の母集団は「全国」としかないので、地域差を確認できないのが残念です。

新方言という概念もあるようで・・・もう少し深く考えて見ます。

 

暖房クエスト

そろそろ冬ぞなえをしようと思い家電屋さんをハシゴ。

去年はケチったせいで、非常に寒い思いをしたのでね。

 

オイルヒーターがほしいが、

1200ワットで木造3畳・鉄筋8畳。

高いワリにパワーがない・・・しかも暖房効果を実感できるまで、一時間くらいかかるという。燃費(電気代)が高いというハナシもあって、いまいち購入に踏み切れない。

 

セラミックヒーターも気になる。

こっちは温風が出る分、暖房効果は早いけど、暖まる範囲はオイルヒーターと変わらないみたい。

 

ううむ・・・なんかパワー弱くねぇ?弱いよね?

電気系は悉く弱くて、なんか「サブの暖房」扱いらしい。

複数買って、家中に置けってことなのかね。めんどくさい。

 

電気系で唯一の「メイン暖房」はエアコンなんだけど、こっちは10万円オーバーなので手が出ない。文字通り桁が違う。

電気でなく、石油ストーブ系は15畳だの20畳だの・・・倍のパワーで景気がいい。

ただ、うちのアパートって石油ストーブ禁止だった気がする。

(入居のときに説明された記憶がある)

 

結局、今日は見送りました。

もうしばらく調査した後で、なんらかの暖房は購入しようと思いますが・・・。

どれも決定打がない。悩ましい。

やっぱりコタツ出すか?

アレは悪魔の道具なので、できれば避けたいのだが。

 

 

・・・このブログを書きながら日本酒を飲んでいたらポカポカしてきた。

これが最強の暖房か? 良くも悪くも。

歯が痛い

歯が痛い。

犬歯の辺りがとても痛い。

虫歯治療したばかりの歯だったので、詰め物でもとれたのかと思った。

歯医者に行って診断を受けて見ると、そうではないらしい。

 

「歯ぎしり」が原因であるそうだ。

歯医者曰く、

 

アナタの歯を診るとね、異常に強い歯ぎしりの跡がね、あるんですよ!ちょっと削れちゃってるくらいのね! 跡がね!

 

それでね! 歯の筋肉が、強烈なダメージを受けちゃってるんですよ!

歯ぎしりってね、横にギシギシこするでしょ。歯は構造的に縦への力には強いけど、横への力には弱いんですよ!

 

しかもね、アナタの歯ぎしりは異常にね! 異常に! 異常に強いんですよ!

人は強いストレスをうけると、無意識のうちに歯ぎしりしちゃうんですよー。なにかストレスありますかー。ありますよね! ちょっと体調も悪そうですからね!

 

とくにね! アナタの痛がっている歯はね! 歯ぎしりすると、上の歯と下の歯が、ぶつかっちゃうんですよ! ギシギシしてるとゴツゴツぶつかって、異常なダメージを歯の筋肉に与えているんです!

とりあえずねー噛み合わせを調整して、ぶつからないようにしましょう。削りますよー。で、2・3日は様子見ましょうね!

 

後日、必要でしたらマウスピースを造りましょう。保険が適用できますから・・・保険で作れるんですよ! でも、型をとって造りますから5000円くらいかかります! 後日相談しましょうね!

 

だそうだ。

 

ストレスが原因か・・・。

 

会社からストレスチェックのアンケートが来ている。

さっさと応えて提出せよと催促されている。

ストレスチェックを受けるストレスはどこで解消すればよいのだろうか。

 

ストレス解消のために、半年くらい会社を休みたいんですがねー。

応天の門を読む

漫画「応天の門」を読む。

 

平安時代菅原道真が、さまざまな事件の謎を解いてゆくストーリーだ。

一応、「探偵モノ」というジャンルに属するのかなあ。

惹句には「菅原道真在原業平とのバディ」と書かれているけど、道真の頭脳が凄すぎてバディとして成立していない。

ただ、道真が「青年」であるのに対して、業平は「百戦錬磨の壮年」として描かれている。道真は実務を持たない学生の身分であるのに対して、業平は検非違使のリーダーとして都の警備を守る責務がある。

バディモノとして読むには、この差には抵抗がある。

作者としては、この「若き天才・菅原道真」と「成熟した色男・在原業平」の対比こそがこの作品の狙いなのだろう。

 

だが読者としては道真に肩入れせざるを得ない。

理由はいろいろある。作者の書き方が均等でないことも含めてである。

ただ、決定的な理由としては、業平は完璧な色男過ぎてつまらないからだ。道真は完璧な理論を持ちながら世間知らずだったり、精神的に未熟だったりして応援したくなる。

 

年齢差は作者の萌えか?

たとえば、「踊る大捜査線」の青島と室井は「身分は違うが同年代」のバディだ。あるいは「地球防衛企業ダイ・ガード」の赤木と城田とかもそうだ。

もっている責務が違う。役割が違う。でもせいぜい「先輩・後輩」の間柄で語れる年齢差の範疇だ。

おそらく女性作者であろうが・・。まあ少年誌しか読まない僕としては、歓迎すべき刺激ではある。だから「バディ」として描かれる価値がある・・・あるのか?

 

 

キャラクター論に及んだが、この漫画の一番の魅力はそこではない。

平安時代のリアリティー」だ。

遠くにあった1000年以上前の時代を、緻密な時代考証をもって紙面に再現させる。

平安時代? 興味ねーよ」って思ってた僕を「平安時代好き」にさせてくれるだけの力がある。公家社会のリアリティがすげーからだ。

実際に「そうである」かは別として、色気のある筆致で描かれる細やかな時代考証が「OK!だまされてやろうじゃないか」と思わせるだけの魅力となっているからだ。

おまけページも充実していて、わかりづらい時代背景が丁寧に解説されている。

 

ただし、読者の「だまされてやろう」という、意図的な協力が必要で、「気がつけば惹き込まれてしまった」という感じは無い。

僕は「マンガ大好き」だから積極的にだまされたけれど、ほかの読者にはどうなんだろうかなあって、まあ、大きなお世話なんだろうけど。