週間少年チャンピオンの新連載で振り返る2016年
新連載リストはWikiぺぢあから抜粋した。
・正義の殺人鬼 鈴木優太 2016.09号から2016.35号
大天才・鈴木優太先生の初連載。
この作者は新人ながらも、2015年には読み切りを5作程度連続で出していて、どれも傑作だった。はっきり申し上げて他の新人とはレベルが違う。
どう控えめにみても大天才である。
だけれども、この新連載、全然面白くなかった。
このマトメを読むと、チャンピオン編集部が「JOJOっぽ過ぎるなあ」とか考えて、鈴木先生の表現を制限したのが敗因だ。
いーんだよJOJOっぽくて!
鈴木先生の個性は荒木先生のマネをしつつ、尚、光るものがある。
鈴木先生の個性は荒木先生の個性を超越できる資質がある。
もっと自由に書いてほしい。
・放課後ウィザード倶楽部 渡辺義彦(漫画) 架神恭介(原作) 2016.16号から2017.2号
第一話を読んだときは「これからどんな冒険が始まるんだ?」とワクワクしたのだけれど、結局たいした冒険はできずに終わってしまった。
作画の渡辺義彦の前作「バーサスアース」は大好きだった。
架神恭介先生は有名な作家らしい。だけれど、明らかに脚本が迷走していたし、作画に耐えうるストーリーを提供できなかった。
・ミドリノユーグレ 藤田勇利亜 - 2016.18号 連載中
放課後ウィザード倶楽部に続く大型連載である。
第1話は最高にワクワクしました。
だけれども竜頭蛇尾で、よくわからないまま連載終了してしまった。
この主人公は元気で好きだったが、脇役キャラクターを魅力的に設定できなかったのが原因かも。
・猫神じゃらし! 福地カミオ - 2016.19号 連載中
チャンピオン純正作家「福地カミオ」先生の新連載です。
デビュー作の短期集中連載からチェックしているが、絵柄はどんどん柔らかくなって、可愛らしさがUPし続けている。おっぱいも実に柔らかそうに描き、とても素敵だ。
萌えマンガとして、まんがタイムきららで連載していてもおかしくない。
ねこきっさとタメを張れる。
・マル勇九ノ島さん 木佐貫卓 2016.26号 連載中
魔王&勇者・・・
いかにも「小説家になろう」っぽい世界観だ。
そんなに嫌いじゃないけど
・永遠の一手 -2030年、コンピューター将棋に挑む- 松島幸太郎(漫画) 伊藤智義(原作)2016.28号 2016.40号
面白かった。
2016年の最高の収穫といって過言ではない。
とくに松島幸太郎先生の作画がよい。
イケメンとそれ以外を明確に峻別しつつ、かつ、嫌味にならないキャラクターデザインが達者だ。(つまりブサイクの書き方が上手い)
松島先生は当代きっての作画屋であるとヒシヒシと感じた。
さらに演出も上手く、将棋の緊張感がビリビリと伝わった。
テーマの将棋も、「電脳戦」が記憶に新しく、チャンピオンとしては珍しくタイムリーな企画だった。
これはいいマンガだ!と思っていたところ、続編の読みきりも発表されたが・・・うーん。本作ほどの面白さは感じなかった。
・六道の悪女たち 中村勇志 2016.30 連載中
ピンとこない・・・それなりに人気があるようだが・・・ピンとこない。
・ベルリンは鐘 ヤッホー! ニャロメロン - 2016.40 連載中
ニャロメロン先生はネットマンガでは爆笑の作家だけれど・・・うーん。ネットマンガよりおもしろくない・・・
・BEASTERS 板垣巴留 2016.41 連載中
大好きな作品です。
読みきりで3作くらいプレ連載していて、中でも「惚れた肉食獣に、小指を食わせた草食獣」のストーリーがいまでも印象にのこっています。
繊細なストーリーとそれを支える作画演出力が伴った作家です。
傑作・・・ですが、少年漫画っぽくはないですよねぇ・・・。
・あつまれ!ふしぎ研究部 安部真弘 2016.41連載中
イカちゃんの作家ですが・・・。
イカちゃんのほうが好きだったなあ。
席を福地カミオ先生に獲られて、取り返せないイカちゃんって感じだ。
なんだろう、男主人公が不快なのかな。
ハーレムマンガとして読めばソコソコなのかもしれないけれど、ハーレムとイカちゃんは別のジャンルのマンガだしなあ。
・まとめ
なかなかの粒ぞろいではな有るけれど、
「AIの遺伝子」「吸血鬼すぐ死ぬ」「少年ラケット」「ハリガネサービス」ほどのインパクトは無かったかなあ。
BEASTERSは面白いけれど、渋すぎる雑誌がさらに渋いことになるので、一長一短ですわ。
松島先生・渡辺先生は、良い原作者を得て、紙面に帰ってきてほしいと思います。