梅津の10回完封について思うこと
梅津が10回完封した。
なお結果は引き分けであった。延長に至ってスコアレスドロー……
だが、妙に感動する試合だった。
見どころは山ほどあった。
梅津・山中がポンポンと投げるリズムの良さ。
高津監督の奇策を防ぐファインプレー。
中日の堅い守備(特に京田)
そして梅津の10回完封……9回で降ろすべきだろうと思った。
疲れも残るだろうし、なにより、打たれたら負け投手になってしまう。
結果としてゼロに抑えた。
球数も127球なので、「投げ過ぎ」ってほどではない。
与田監督の判断は間違ってなかった。
それにしてもスポーツというのは面白い。
マンガや「小説家になろう」みたいな都合のいい展開が全然ない。
だからハラハラドキドキして興奮する。
マンガだったら、
「あの梅津が頑張っているんだ! 俺たちが勝たせてやろうぜ!」
とかいって、大島が出塁して周平・ビシエドあたりでサヨナラしてもいい。
読者が望む展開はそれだ。
現実には、全然そんなことはなかった。
イイね!
スワローズ側にもドラマがあって、今回は山中投手の復帰登板だった。
「山中さんに負けを付けるわけにはいかないぜ!」
みたいな情熱があったに違いない。
若手イケメン本格派と、オッサンアンダースロー……マンガで言えば梅津が主人公であるし、実際、ニュースでもそのように取り上げられている。
でも主人公ばかりが勝つわけではない。
劇的な結末が必ず訪れるわけでもない。
だからと言って「つまらない」わけではないのだ。
都合のいい結末にはならないことを承知しながら、スポーツ観戦を十分、味わえた。