てきとーなウルトラマンのソフビを買って、机の上でくるくる回せば、だいたいシン・ウルトラマンだ。きっと楽しい
レイトショーでシン・ウルトラマンを見た。
素晴らしい映像美だった。
ウルトラマンも怪獣も、CGなのか着ぐるみなのかわからない。
たぶん「着ぐるみっぽく見せたCG」というのが正解なのだろう。
ジオラマっぽい背景もお見事であった。とくに土の表現が素晴らしい。
100点満点中100点だね。
ストーリーには「ん?」ってなるところもあった。
特に主人公の私生活が謎――なぜなら公安なので――というのは、ウルトラマンの正体をもったいぶるための設定に過ぎない。
押井守映画にも言えることだが、公安を都合よく解釈しすぎだ。
(おかげで、居酒屋で密談しているシーンが完全に押井守映画に見える)
他に気になるところもいろいろあるけど……まあ、「作者の人、そんなに深く考えていないと思うよ」であり、細かいことをグチグチ考察してもしょうがない。
とにかく映像の素晴らしさだ!
特にウルトラマンの造形美。
忠実にソフビっぽいのだ。
「ソフビをいかにCGに落とし込むか」という難題に、とんでもない労力がかかっている。
ブリキとかダイキャストとかではできない、「ソフビの安っぽさ」を表現するのに、目の玉が飛び出るほどの大金が掛っているのだろう。
素晴らしい!
特にゾーフィ。ゾフィーじゃなくてゾーフィ。
コイツは安っぽさを通り越してダッチワイフだ。
ブラボー!
おお!
ブラボー!
最高だ!
そして、今回のウルトラマンの最大の特色は、よく回るところだ。
「え? ウルトラマンってこんなに回ったっけ?」
と困惑するほどよく回る。
てきとーなウルトラマンのソフビを買って、机の上でくるくる回せば、だいたいシン・ウルトラマンだ。
きっと楽しい。