ワンパンマンの比較。
ONE版のワンパンマンを読んで、
面白かったので村田版のワンパンマンを読んだ。
村田版は単行本でも既読済だったので、
時系列的には「村田版単行本→ONE版ネット→村田版ネット」ということになる。
村田版ネットをマウスでカチカチしながら読むと、より演出がわかって面白い。
俺はこれが一番好きだ。
ONE先生と村田先生では、基本的な演出は全く同じ。
あれだけ画力に差がありながら、カッコいいシーンは同じくらい迫力を感じて、
あらためてONE先生の演出力がいかにすごいかを感じさせてくれる。
特に、見開きを3~4回連続する表現は、ONE版にはなかったものだ。
単行本だと『妙に見開きが多いマンガだなあ・・・』くらいの気持ちで、いまひとつピンと来ない演出なんだけど、ネット版では全然違った。
カチカチとクリックするたびにアニメのカメラが動くような仕掛け、
あるいはだんだん敵に近づく(あるいは離れる)ような、
パラパラ漫画のような簡易アニメーションをそこで演出している。
これは楽しい!
これが紙の単行本だと、ページをめくるたびにイチイチ目線が切れて、
アニメっぽく感じなかった。パラパラ漫画はページの隅だからこそアニメっぽく感じるのだと、初めて知った。
たぶん村田さんはパソコンで絵を描いて、パソコンで確認していたのかと思う。
紙のマンガだと「イザという時の大技!」である見開きが、
パソコンだと「画面一面広がるに余計な情報(コマ線とか)のない絵」と割り切って読めてしまうところに着目した画期的な演出だと思う。
ただし、ONE版のように、下にスクロールしながら読むスタイルでは
このアニメっぽい感じは出せないと思う。
あくまで掲載誌である「となりのヤングジャンプ」に合わせた技法だ。
さすがの職人芸ですね!